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アニメージュの早売りを買ったのですが、「送る会」のレポートが1月も先送りにされていたので、せめて壇上に上がられた方のコメントだけでもと思い、順番に文に起こしてみました。
会場では録画等が禁じられていたため、記憶とメモを元に書きました。 そのため、私の主観で捉えた内容になります。 (深く掘り下げた詳細なレポートなどは、来月のアニメージュに載るかと思います。そちらをご覧になりたい方は、読まないでください。) ところどころメモを取りきれず内容が抜け落ちてしまい、無理に文章をつなげているところがあります。 人名や言葉、内容に間違いがありましたら、申し訳ありません。 ニュアンスだけでも汲み取っていただけたら幸いです。 (会全体のレポートは、アニオタフォースHPなどで見られます。 http://aniota.jp/mt/archives/200909/01-0024.php) ↓ここから ■■■■■佐藤千春さん■■■■■ 佐藤さんは言葉は無く、ピアノで「宇宙の星よ永遠に」を演奏されました。 ネットの佐藤氏の書き込みを見ると、さまざまな感情とともに弾いていたことと思われます。 (氏の書き込みは、以下のURL下部コメント欄を参照ください。) http://d.hatena.ne.jp/zeroes/20090723/p3 ■■■■■なみきたかしさん■■■■■ 今日の送る会は、さまざまな人たち、団体の協力があって実現しました。 オープロ、スタジオジブリ、マッドハウス、スクウェアエニックス、リード、日本アニメーター・演出協会、さまざまな方々に協力いただきました。 今日はアニドゥ、そしてオープロダクション代表の私・なみきたかしが、司会をいたします。 ...金田とのつきあいは37年になります。 本来は、ここに上がるにふさわしい高名な方が多々いらっしゃるかと思いますが、それをさしおいて、今日は友人代表ということで、司会をさせていただきます。 故人とは37年前、アニメーターの卵として、お互い出会いました。 友人の友永、北島もそうなんですが、1952年生まれで同じ世界・カルチャーを背負って、ディズニーや東映動画の長編アニメを見てきました。 テレビアニメの無い時代も経験しているし、テレビアニメが始まって、雑な(笑)...でもエネルギッシュなテレビアニメの世界、それと劇場用アニメの、両方の世界を知っています。 その中で、彼はカリスマアニメーターになっていった。 同じ年齢なんですが、あまりに短い人生でした...。 これからも技術を磨き、さらに円熟を迎えるハズだった...。 そんな彼の映像を、つたない編集ですがまとめました。 (子供時代からの金田さんの写真やアニメ映像、プライベートフィルムがまとめられたものが流れる) ではこれから、順に彼の作品を紹介していきたいと思います。 まず、「ゲッターロボG」と「ガイキング」を、どうぞ。 (手違いで「ゲッターロボG」のみ上映)。 ...あれ? まだ続きがあるんだけど...。 では、ここで彼の師匠である、野田さんの話を...。 (「ガイキング」が上映できることになる)。 ...やっぱ、「ガイキング」やらないとね! 正直、「ゲッター」より全然好きだし(会場笑い)。 では、どうぞ! (→「ガイキング」上映)。 (このやりとりで、「追悼」で堅くなればいいのか、楽しく送るべきか参加者たちも迷っていた雰囲気が、ほぐれた感じになりました。 なみきさんのお人柄でしょうね。) ■■■■■野田卓雄さん■■■■■ 弔辞...。 金田伊功くん、こんなにたくさんの人が、あなたをしのんで集まってくれました。 皆にとって、特別な位置にいる人なのですね。 今、とても感慨深いです。 あなたがうんと若いとき...1974年、「仕事を手伝ってほしい」という話をしたとき、「お願いします」と、大きい身体の背中を丸めるように、小さくなっておじぎしたことを覚えています。 あなたが22歳のときでした。 仕事は、いわゆるロボットアニメ。 あなたにとって幸いだったことに、「少し」キャラ表と違っていても許された(会場笑)。 設定もゆるやかで、あなたは豊かな感性を羽ばたかせました。 あなたはキャラを合わせるのは苦手で...というか、キャラを合わせてない(会場大笑) 。 最初の3年で、あなたのスタイルはもう80%完成していたと思います 。 奔放な原画を、まだまだたくさん見たかった...。 またたく間に3年は過ぎ、あなたは仲間たちと飛び立っていきました。 あなたは勉強熱心ですが、ガリ勉タイプではありませんでした。 「何より楽しいことをする」がモットーでした。 あるとき、あなたの後輩のY君が、「金田さんにとっては、仕事も遊びだった」と言ってましたが、ある意味真実だったと思います。 あなたに憧れてやってきた、たくさんの、たくさんのアニメーターを知っています。 あなたは、後輩にやさしかった。 若者に対して、常に同じ目線で接していました。 それが、私には忘れられない。 金田くん...動かすこと以外でも、多くの人に慕われていて、見事でした。 スタジオZ、Z5、NO.1、のんまると...多くの人に囲まれていたのも、その人柄があったのだと思います。 ...ご冥福をお祈りします。 ■■■■■氷川竜介さん■■■■■ (氷川さんのお話は弔辞ではなく、「金田伊功さんの技法と功績」をテーマに、テレビ番組「BSアニメ夜話」で行われている「アニメマエストロ」の出張版的なものとして行われました。 金田さんを送るにあたり、仲間内だけの閉じたイベントではなく、その功績を体系づけて外に向けてアピールするため、「送る会」が依頼した形だと思います。 ここに関しては、今月のアニメージュの記事と被るため、省略いたします。 以下は、講義後の氷川さんのコメントです。) 金田さんの今年の年賀状には「今年も楽しくいきましょう」と書いてありました。 ご本人はそのつもりは無いと思いますが、とてもご本人を表す内容だったのではないかと思います。 金田さんは原点であり、パイオニアでした。 実は、金田さんが新しくアニメのオリジナル作品を作る予定があり、個人的に「神社などの取材をしてほしい」という依頼を受けていました。 それが、もう...できなくなってしまったのが残念です.........。 金田さんはいなくなっても、フィルムは残ります。 ここにはたくさんのクリエーターの方々がいらっしゃいます。 私などが言うのも僭越ですが、金田さんの魂を活かすためにも、個々の方々、それぞれの形で継承していってほしいと...切に願っています。 クリエーターは、これを受け継いでほしいです。 金田さん、ありがとうございました...。 ■■■■■亀垣一さん、平山智さん、本橋秀之さん■■■■■ ■亀垣さん■ くやしいね! くやしい... くやしいね!! 超くやしい!!! ...絵を描ける人は、超えていってください。 金田さんの功績は、いろんな方が言ってくれると思うので、それ以外のことを。 駐車している車の上を歩いて良い、と教えてくれたのは金田さんでした(会場笑)。 飲み屋の看板は壊れるもの、というのを教えてくれたのも金田さんでした。 男と初めてキスしたのも、金田さんでした。 あるとき、口うつしでビールをサンライズの進行に飲ませて、救急車で急性アル中で運ばれたこともありましたね。 後日、彼は目覚めたとか...?(会場笑) 以上、亀垣でした。 ■平山さん■ くやしいです。 なんで行ってしまったんですか.........。 ■本橋さん■ 「ドンデラマンチャ」のときに葦プロにいまして、金田さんの原画を見たんですが、原画に100円が貼ってあるんです。 何かと思ったら、金田さんの字で...「作監サマ、お願いですから修正しないでください」と書いてあって(会場大笑)。 仕事で覚えているのは...望月三起也さんの絵が好きだったことでしょうか。 金田さんは、皆の心に残っていくことと思います。 ■■■■■庵野秀明さん■■■■■ 金田さん、早過ぎです。 ...ホント、早過ぎです。 もっと長生きして、新しい原画を見せてほしかった...。 ご多聞に漏れず、ボクも金田さんがあこがれでして...。 (「トップ」で?)ザンボットバスターを投げるんですが、真似しきれませんでした。 原画を見ていて、こことここのコマが、どうしてこの絵になるのか、どうしても分からなくて(会場笑)。 あこがれの人と、初めて一緒にできたのが「ナウシカ」でした。 3ヶ月という短い間でしたが、うるさくまとわりついて 「ここのコマは、なんでこの絵になるんですか?」 「この絵は、なんでこうなんですか」 と、仕事の邪魔をしていました。 金田さんに教えてもらったことは、 「アニメを描くときは、手を抜けばいい」 ということでした。 それは、そのまま「手抜き」という意味ではなく、「効率的に描けばいい」ということではないかと。 ムダを廃していけば、6コマ打ち、8コマ打ちや止めでも、良い動きになる、と。 ...思い出すとツラいので、この辺で... ......... ... ......(顔を上げて)もっと見たかった! ボクのも、見てほしかった! ......ホント、早過ぎです...... ■■■■■友永和秀さん■■■■■ (なみきさん「友永の結婚式の歌『グレートマジンガー』の映像、覚えてる?」に対し) 結婚式...忘れたなあ(笑)。 今見ても、面白いね。 みんなサングラスで(笑)。 彼と会ったのは...練馬区の児童館かなあ。 「ホルス」の上映だったか。 大泉で(貞光)紳也さんと出会って、スタジオZが解散して。 土曜になると、やることないから集まっては飲んで。 劇場版「999」の打ち上げだったかな。 ボクもキスされて(会場笑)。 彼は力が強くてねえ...あらがったけどキスされて、舌入れられて。 息苦しかったけど...そのうちトロンとしちゃって(会場笑)。 (なみきさん「仕事でも縁があって、劇場版の「999」も、金田の直前は友永なんだよね」) うん。 ...そういえば、印象的な出来事があって。 最近はめったに会う機会が無くて。 2〜3年前の忘年会で会ったきりで、最近どうしてるかなあ、と気にはしてたんだよね。 で、(友永氏が所属している)テレコムが、スクウェア・エニックスの仕事を受けることになって。 「ハガレン」の仕事で、絵コンテやレイアウトが金田氏だったんだよね。 見たときすぐ分かって嬉しくなって、 「これ、アニメーターのスーパースターの絵なんだよ。知ってる?」 って、会社のまわりの人間に言ったんだけど、撮影部署とかだったから、だれも知らなくて。 そうか...って。 で、金田氏のラフな絵をキャラとつき合わせていくんだけど、キャラを合わせてなくって(会場笑)。 コンテとキャラ表を見ながら、このキャラがこれかな?と清書していったんだけど、ひさしぶりに二原(第二原画)の気分になって(笑)。 キャラ表に似せて描くと、金田さんの絵の勢い・ニュアンスが無くなっていくんだよね。 で、こうじゃないな...いやこうじゃないな、と二回、三回書き直して。 ようやく出来たかな、と完成させて、悦に入っていたら、そこで金田さんの訃報が届いて...呆然として...。 なにか、良い話かな...と思ったんだけど、どうですか? (時間が押して)まいているので、この辺で...。 ■■■■■りんたろうさん■■■■■ どうも、金田くん。 おひさしぶり。 あなたと私の間なので軽くいきたいけど、勝手が違うよね。 ホントは、逆なんじゃないの? ボクが立っているところにアナタがいて、あなたがいるところにボクがいるべきなんじゃないのかな。 走馬灯のように、昔のことを思い出しました。 「アニメは動かしてナンボ。でも、ボクたちは『動かさなくてもナンボ』だよね」って。 それで『999』『幻魔大戦』とかやってきた。 違ったところを話すと、アナタと二人、あやしい話もたくさんした。 空海がどうの、密教がどうの。 二人とも、深いことはよく分からずにやってた。 遊びでやっていた。 もっとやったよね。 二人で密教の旅に出て、チベットの山奥の寺に行って、寺の一番てっぺんから崑崙山脈を前にして、一緒に九字を切ったりした。 二人でオリジナルで、勝手な遊びで「ダウンロード」ってアニメを作って。 マッドハウスが当時一杯になっていて、別のビルを借りて作業をしたら、二階があやしい宗教団体で、三階があやしいアニメーターの集まりで。 どっちがあやしいのか、分からない状態で(会場笑)。 いつの間にか金田くんは2階の勧誘チラシを手に入れてきて、じっと見ていたりして(笑)。 好き勝手にやって、「南無阿弥陀仏は愛の詩」ってサブタイトルをつけて。 ほとんど売れなかった。 一緒にまたやれると思っていた。 無念です。 ...でも、たぶん、いつか会うことができると思ってます。 ゆっくり休んでください。 ■■■■■金田牧子さん(奥さま)と弟さん■■■■■ ■牧子さん■ 皆さんご存知のように、主人が変執的なポニーテールフェチだったので、年甲斐もなくポニーテールです(会場笑)。 皆さん、雨の中ご来場いただき、ありがとうございました。 こんな大きな会を開いていただき、なみきさん、越智さん、高林さん、発起人の皆様、ありがとうございました。 ファンの方々、ご出席いただいた方々、主人のために、ありがとうございました。 六七日(むなのか)になるので、主人もどこかで見てるかもしれません。 こういうのが苦手なので、照れくさそうにホールのスミにいることでしょう。 いつも「明るく楽しく前向きに」という人でした。 画面からいなくなっても、どうか忘れないでいてください。 ...一つの時代が終わったのではありません。 新しい時代が始まるのだと思います。 ありがとうございました。 (読んでいる間、奥様はずっと涙を流されていました。 しかし、きっぱりと前を見つめて、ハッキリとした口調で読み上げられました。) ■弟さん■ 親族を代表しまして、お礼を申し上げます。 楽しい会にご招待いただき、ありがとうございました。 足元の悪い中、集まっていただいた皆様。 送る会に参加いただき、ありがとうございました。 アニキが大好きだったアニメという仕事。 今日は親族一同、 アニキ、お帰りなさい、 と、肌でアニキを感じる貴重な時間を共有できました。 親族は皆、金田伊功という存在を失い、不安な中すごしています。 今日の会で、感動・思い出・勇気をいただきました。 2009年7月21日15時19分、兄は心筋梗塞で亡くなりました。 兄の歩いた足跡は、強く強く引き継がれていくことと思います。 兄は、心の中で、永遠に不滅です。 ありがとうございました。 ■■■■■なみきたかしさん■■■■■ 【終わりに】 関東は台風が近づいていて...テレビを見ると、なんで金田の原画が放送されているの?、という状態で(会場笑)。 ...彼は突然消えましたが、あらゆるジャンル、あらゆる作品の中で、金田伊功は生きています。 時代そのものを、彼は見せてくれた。 ジブリ作品も、009、ブライガーも...アニメを見るかぎり、金田伊功は見られるでしょう。 どんなに修正しても、直しきれず、彼はクライマックスでよみがえる。 今日は、ありがとうございました。(長い長い拍手) 以上になります。 なみきさん、発起人の方々、運営のみなさん、良い会をありがとうございました。 ■追:スタジオジブリの鈴木敏夫さんが、ポッドキャストで金田さんのことを語られています。 http://podcasts.tfm.co.jp/podcasts/tokyo/rg/suzuki_vol100.mp3 2009/09/08(Tue) 23:00:42 [ No.104 ]
これはありがたいですね。
ひとつだけ訂正。 > なみきさん「仕事でも縁があって、劇場版の「999」も、金田さんの直前は友永さんなんだよね」 この場合も"さん" 付けなしです。金田、友永と呼び捨てだったはずです。ダチだから....。 2009/09/08(Tue) 23:07:24 [ No.105 ]
> これはありがたいですね。
> ひとつだけ訂正。 ありがとうございます!>なみきさん さっそく修正させていただきました。 来月のアニメージュの詳細レポートにも期待しています。 2009/09/08(Tue) 23:14:45 [ No.106 ]
奥様のコメントで、並木さんの後は
越智さんとおっしゃられておりました。 2009/09/10(Thu) 20:18:58 [ No.107 ]
>muraさま
> 奥様のコメントで、並木さんの後は > 越智さんとおっしゃられておりました。 ありがとうございます! 修正させていただきました。 助かります。 またJ・KOYAMAさま、お言葉ありがとうございます。 来月のアニメージュ、私も楽しみです。 2009/09/10(Thu) 23:47:47 [ No.110 ]
>90126様
わざわざどうも有り難うございます。 なんかこーゆうのって、改めてかかれると、とっても恥ずかしいんですが…。^^; カンペ通りではないですが、 だいたいこんなニュアンスという事で〜。 ひとつだけ捕捉お願いします。 なみきさん、越智さんの後に、高林さんも入れてください。 このお三方に今回の会を託しましたので。 よろしくお願いします。^^ 2009/09/13(Sun) 01:06:54 [ No.115 ]
>金田牧子さま
>わざわざどうも有り難うございます。 いえいえ、こちらこそ、勝手に挙げて申し訳ありません。 お言葉、ありがとうございます。 > なんかこーゆうのって、改めて書かれると、 >とっても恥ずかしいんですが…。^^; はい、そうですよね… 申し訳ありません(^^; しかし、すごく立派なご挨拶・お言葉だったと思います。 また、録音したものから文章を起こしていないため、言葉のニュアンスがところどころ変わってしまい、お話された方々からは、「そういう言葉・意図ではなかった」というものが多々あると思います。 マスメディアがキッチリとレポートしてくれれば、載せるつもりは無かったのですが…。 そこに関しては、申し訳ありません。 > ひとつだけ捕捉お願いします。 > なみきさん、越智さんの後に、高林さんも入れてください。 > このお三方に今回の会を託しましたので。 > よろしくお願いします。^^ はい、修正させていただきました。 大変助かります。 ありがとうございます! 旦那さまの金田伊功さんの動画には、本当に多くの感動・エネルギー・元気をいただきました。 その「金田魂」を心に、これからもやっていければと思います。 ありがとうございました。 2009/09/13(Sun) 09:52:27 [ No.117 ]
>mura様
フォロー有難うございました。 >90126様 私の声と喋り方では、きちんと会場の皆様に聞こえなかったですね。 ニュアンスででも受け取ってもらえてれば幸いです。 どうも有難うございました。^^ 2009/10/18(Sun) 01:13:58 [ No.148 ] |